ふくらはぎを引き締めたい、むくみを解消したいと考えている方におすすめなのが「カーフレイズ」です。つま先立ちを繰り返すだけのシンプルな動作で、特別な器具がなくても自宅で手軽に取り組めます。デスクワークや立ち仕事で脚が疲れやすい方、スポーツのパフォーマンスを向上させたい方にも効果的なトレーニング。
本記事では、カーフレイズで鍛えられる筋肉や期待できる効果、正しいやり方について詳しく解説します。日々のトレーニングに取り入れて、健康的で引き締まった脚を目指しましょう。
カーフレイズとはふくらはぎを鍛えるトレーニング
カーフレイズは、かかとを上げ下げする動作を繰り返すことで、ふくらはぎの筋肉を効率的に鍛えるトレーニングです。「カーフ(calf)」は英語で「ふくらはぎ」、「レイズ(raise)」は「持ち上げる」を意味しており、文字通りふくらはぎを使ってかかとを持ち上げる運動。
このトレーニングで主に鍛えられるのは、ふくらはぎにある「腓腹筋(ひふくきん)」と「ヒラメ筋」という2つの筋肉です。腓腹筋はふくらはぎの表面に位置する大きな筋肉で、ジャンプやダッシュなど瞬発的な動きに関わります。一方、ヒラメ筋は腓腹筋の下にある深層の筋肉で、立っているときの姿勢を保ったり、長時間歩いたりする際に活躍する持久力のある筋肉。この2つを合わせて「下腿三頭筋(かたいさんとうきん)」と呼ばれており、歩く・走る・跳ぶといった日常生活やスポーツに欠かせない動作を支えています。
カーフレイズの魅力は、何といってもそのシンプルさと手軽さ。特別な器具や広いスペースを必要とせず、立った姿勢さえあればどこでも実践できます。筋トレ初心者や高齢者の方でも安全に取り組めるため、幅広い年齢層におすすめのトレーニングといえるでしょう。
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ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれており、下半身の血液を心臓へと送り返す重要なポンプの役割を果たしています。カーフレイズでふくらはぎを鍛えることで、以下のような効果やメリットが期待できます。
- ふくらはぎを引き締めスッキリな見た目に
- むくみ改善や血流アップ
- スポーツパフォーマンスの向上
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ふくらはぎを引き締めスッキリな見た目に
カーフレイズは、ふくらはぎの内側と外側の筋肉をバランスよく鍛えられるため、引き締まった美しい脚のラインを作るのに効果的です。脚が太く見える原因の一つに筋肉量の減少がありますが、カーフレイズで適度に筋肉をつけることで、メリハリのあるスッキリとした見た目に近づけます。
また、筋肉量が増えると基礎代謝も向上するため、脂肪が蓄積しにくい体質づくりにもつながります。女性の場合、筋トレで脚が太くなることを心配される方もいますが、適切な負荷で行えば不自然に筋肉が肥大することはありません。むしろ余分な脂肪が落ちて、引き締まった健康的な脚を手に入れられるでしょう。
むくみ改善や血流アップ
長時間のデスクワークや立ち仕事で脚がむくみやすいという悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。脚のむくみの主な原因は、血流やリンパの流れが滞ることです。カーフレイズでふくらはぎの筋肉を動かすことで、ポンプ機能が活性化され、下半身に溜まった血液や余分な水分を心臓へと効率的に押し戻せます。
定期的にカーフレイズを行うと血液循環が促進され、全身への酸素や栄養の供給もスムーズに。その結果、疲労回復が早まり、疲れにくい身体づくりにも役立ちます。むくみが気になる方や冷え性の方には、特におすすめのトレーニングといえるでしょう。
スポーツパフォーマンスの向上
ふくらはぎの筋肉は、瞬発力や加速力が求められる動作で重要な役割を担っています。腓腹筋やヒラメ筋が強化されることで、地面を蹴る力が高まり、走る速さやジャンプ力の向上が期待できます。
サッカーやバスケットボール、陸上競技、テニスなどのラケットスポーツといった、素早い方向転換やダッシュが必要なスポーツをされている方には特に効果的。また、足首の安定性も向上するため、捻挫などのケガの予防にもつながります。スポーツのパフォーマンスを高めたい方は、ぜひ日々のトレーニングメニューに取り入れてみてください。
カーフレイズの基本的なやり方を解説
カーフレイズにはいくつかのバリエーションがあり、それぞれ鍛えられる筋肉や負荷のかかり方が異なります。ここでは、代表的な3つの方法を紹介します。
- 基本の立ちカーフレイズ
- フルレンジカーフレイズ
- シーテッドカーフレイズ
自分の体力レベルや目的に合わせて選び、正しいフォームで実践しましょう。
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立ちカーフレイズ(スタンディングカーフレイズ)は、もっともシンプルで初心者にもおすすめの方法です。腓腹筋とヒラメ筋をバランスよく鍛えられ、特別な器具がなくても壁さえあればどこでも実践できます。
基本の立ちカーフレイズの手順
ステップ | 動作内容 |
---|---|
1. スタート姿勢 | 壁やバーの前に立ち、足を肩幅程度(拳1つ分)に開く。背筋をまっすぐ伸ばし、壁に軽く手を添えてバランスを取る |
2. かかとを上げる | ゆっくりと息を吐きながら、かかとを限界まで高く持ち上げる。親指の付け根(拇指球)で地面を押し上げるイメージ |
3. キープ | つま先立ちの状態で1〜2秒間静止し、ふくらはぎの筋肉が収縮しているのを意識する |
4. かかとを下ろす | 息を吸いながら、ゆっくりとかかとを元の位置に戻す。かかとは床につかないギリギリの高さで止める |
5. 繰り返し | この動作を10〜20回繰り返し、1日2〜3セットを目安に行う |
ポイント
- 上げるときも下ろすときも、それぞれ3〜4秒かけてゆっくりと動作することで筋肉への負荷が高まります
- 背中が丸まらないよう注意し、体の軸がブレないように意識しましょう
- 両足に均等に体重をかけ、バランスよく鍛えることが大切
フルレンジカーフレイズ
フルレンジカーフレイズは、階段や台などの段差を利用して行うカーフレイズです。通常の立ちカーフレイズよりも可動域(関節が動く範囲)を広げられるため、ふくらはぎの筋肉をより深くストレッチでき、高い負荷をかけられます。
フルレンジカーフレイズの手順
ステップ | 動作内容 |
---|---|
1. スタート姿勢 | 階段や安定した台の端に、足の前半分(つま先から拇指球まで)を乗せる。かかとは浮いた状態。壁や手すりに手を添えてバランスを取る |
2. かかとを下げる | ゆっくりとかかとを台よりも低い位置まで下ろし、ふくらはぎの筋肉が伸びているのを感じる |
3. かかとを上げる | 息を吐きながら、かかとを限界まで高く持ち上げる。通常のカーフレイズよりも高い位置まで上げられる |
4. キープ | つま先立ちの状態で1〜2秒間静止する |
5. 繰り返し | この動作を10〜15回繰り返し、1日2〜3セットを目安に行う |
ポイント
- 段差から落ちないよう、必ず安定した台を使用しましょう
- かかとを下ろすときは、ふくらはぎの筋肉が十分にストレッチされるまで深く下げることが効果的
- 慣れてきたら、ダンベルを持って負荷を高めるのもおすすめです
シーテッドカーフレイズ
シーテッドカーフレイズは、椅子に座った状態で行うカーフレイズです。膝を曲げた姿勢で行うため、特にヒラメ筋を集中的に鍛えられます。ヒラメ筋は持久力に優れた筋肉で、長時間の立ち仕事や歩行時に重要な役割を果たします。
シーテッドカーフレイズの手順
ステップ | 動作内容 |
---|---|
1. スタート姿勢 | 椅子に座り、背筋を伸ばす。足を肩幅程度に開き、足裏全体を床につける。膝の上にダンベルやペットボトルなどの重りを乗せる |
2. かかとを上げる | 息を吐きながら、かかとをゆっくりと持ち上げる。つま先で地面を押すイメージ |
3. キープ | かかとが最高点に達したら、1〜2秒間静止してヒラメ筋の収縮を意識する |
4. かかとを下ろす | 息を吸いながら、ゆっくりとかかとを元の位置に戻す |
5. 繰り返し | この動作を15〜20回繰り返し、1日3セットを目安に行う |
ポイント
- 重りの重さは、15〜20回で限界を感じる程度が適切。軽すぎると効果が薄れます 。
- 上半身の体重が乗らない分、立ち姿勢のカーフレイズよりも重りで負荷を補う必要があります。
- 座った姿勢で行えるため、デスクワーク中やテレビを見ながらでも実践可能。
ジムでやるおすすめのカーフレイズメニュー
ジムには、より効率的にふくらはぎを鍛えられる専用マシンや器具が揃っています。自宅でのトレーニングに慣れてきた方や、さらに高い負荷をかけたい方は、ジムでのトレーニングを取り入れるのもおすすめです。ここでは、ジムで実践できる効果的なカーフレイズメニューを紹介します。
- スミスマシン・カーフレイズマシン
- レッグプレスを使った応用
- 強度を上げる片脚カーフレイズ
それぞれのマシンの特徴や正しい使い方を理解して、安全かつ効果的にトレーニングを行いましょう。
スミスマシン・カーフレイズマシン
スミスマシンは、バーベルが上下にのみ動くよう固定されたトレーニング器具です。このマシンを使うことで、バランスを保ちながら高負荷のカーフレイズを安全に行えます。また、カーフレイズ専用マシンは、肩や背中にパッドが当たる設計になっており、初心者でも扱いやすいのが特徴。
スミスマシンを使ったカーフレイズの手順
ステップ | 動作内容 |
---|---|
1. セッティング | バーの高さを肩の位置に調整し、適切な重量のプレートをセット。台や段差をバーの下に置く |
2. スタート姿勢 | 台の端につま先を乗せ、バーを肩の後ろに担ぐ。背筋をまっすぐ伸ばし、足は肩幅程度に開く |
3. かかとを下げる | バーのロックを外し、かかとを台よりも低い位置までゆっくり下ろす |
4. かかとを上げる | 息を吐きながら、かかとを限界まで高く持ち上げる。腹筋に力を入れて姿勢を安定させる |
5. キープと繰り返し | 最高点で1〜2秒キープし、ゆっくり下ろす。10〜15回を3セット行う |
カーフレイズマシンの使い方
カーフレイズ専用マシンは、肩パッドに肩を当てて使用します。重量調節が簡単で、スミスマシンよりも姿勢が安定しやすいため、初めてジムでトレーニングする方にもおすすめです。
ポイント
- 重量は8〜10回で限界を感じる程度に設定するのが、筋肥大には効果的
- バーを担ぐときは肩に力を入れず、肩甲骨を寄せて胸を張った姿勢を保ちましょう
- 背中が丸まると腰を痛める原因になるため、常に正しい姿勢を意識することが大切
レッグプレスを使った応用
レッグプレスマシンは、主に太ももを鍛える器具ですが、足の位置を工夫することでカーフレイズとして活用できます。座った状態で行えるため、腰への負担が少なく、ヒラメ筋を中心に鍛えられるのが特徴です。
レッグプレスを使ったカーフレイズの手順
ステップ | 動作内容 |
---|---|
1. セッティング | レッグプレスマシンに座り、適切な重量を設定する。シートの位置を調整して、脚が自然に伸びる状態にする |
2. スタート姿勢 | フットプレート(足を置く板)の下側につま先だけを乗せる。かかとは浮いた状態。膝は軽く曲げた状態を保つ |
3. プレートを押す | つま先でフットプレートを押し出すように、かかとを限界まで伸ばす。ふくらはぎの収縮を意識する |
4. キープ | 最も伸ばした位置で1〜2秒間静止し、ヒラメ筋への刺激を感じる |
5. 戻す | ゆっくりとかかとを元の位置に戻し、ふくらはぎがストレッチされるのを感じる。15〜20回を3セット行う |
ポイント
- つま先の位置によって負荷のかかり方が変わります。
- フットプレートの中央に置くと均等に、下側に置くと可動域が広がります 膝を完全に伸ばし切らず、軽く曲げた状態を保つことで、ヒラメ筋により効果的に負荷をかけられます 。
- 座った状態で行うシーテッドカーフレイズと同様の効果が得られ、より高重量を扱える点が魅力。
強度を上げる片脚カーフレイズ
片脚カーフレイズは、片足ずつ交互に行うことで、通常の2倍近い負荷をかけられるトレーニング方法です。ジムでダンベルやスミスマシンと組み合わせることで、さらに強度を高められます。バランス感覚も鍛えられるため、スポーツのパフォーマンス向上にも効果的。
片脚カーフレイズの手順
ステップ | 動作内容 |
---|---|
1. スタート姿勢 | 壁や柱、バーに片手を添えてバランスを取る。片足で立ち、もう片方の足は軽く後ろで曲げるか、立っている足に添える |
2. かかとを上げる | 息を吐きながら、立っている足のかかとをゆっくりと限界まで持ち上げる。体の軸がブレないよう腹筋に力を入れる |
3. キープ | つま先立ちの状態で1〜2秒間静止し、ふくらはぎの収縮を強く意識する |
4. かかとを下ろす | ゆっくりとかかとを元の位置に戻す。台を使う場合は、かかとを台より低い位置まで下ろす |
5. 繰り返しと切り替え | 片足で10〜15回行ったら、反対側の足に切り替えて同様に行う。左右各3セットが目安 |
強度アップの方法
- ダンベルを持つ: 片手でダンベルを持ち、反対の手で壁を支えながら行うと負荷が高まります
- 台を使う: 段差を利用してフルレンジで行うことで、可動域が広がりより効果的
- スミスマシンと組み合わせる: 上級者向けですが、片足でスミスマシンのバーを担いで行うと最大限の負荷をかけられます
ポイント
- 片足だけに負荷が集中するため、背筋をまっすぐ保つことが重要。姿勢が崩れるとふくらはぎへの刺激が逃げてしまいます
- 左右で同じ回数を行い、筋力のバランスを保ちましょう
- 初めは両足のカーフレイズに慣れてから、徐々に片足に移行するのがおすすめ
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カーフレイズの効果を最大限に引き出すには、目的に合わせて回数や負荷を調整することが重要です。筋肥大を目指すのか、引き締めを重視するのか、スポーツのパフォーマンスを向上させたいのかによって、最適なトレーニング方法は異なります。
以下の表で、目的別の基本メニューをまとめました。
目的別カーフレイズの基本メニュー
目的 | 回数 | セット数 | 負荷の目安 | おすすめの種目 |
---|---|---|---|---|
筋肥大 | 8〜15回 | 3セット | 高負荷(15回で限界を感じる重さ) | ダンベルカーフレイズ、スミスマシン、バーベルカーフレイズ |
脚の引き締め | 15〜25回 | 2〜3セット | 中負荷(自重または軽めのダンベル) | 基本の立ちカーフレイズ、シーテッドカーフレイズ |
パフォーマンス向上 | 8〜12回 | 3〜4セット | 高負荷(瞬発的に動かせる重さ) | 片脚カーフレイズ、ドンキーカーフレイズ、アンクルホップ |
それぞれの目的に応じたトレーニング方法を詳しく見ていきましょう。
筋肥大:8〜15回×3セットから
ふくらはぎの筋肉を大きくしたい、ボリュームのある脚を手に入れたいという方には、筋肥大を目的としたトレーニングが適しています。筋肥大には、筋肉に十分な負荷をかけて、筋繊維を適度に破壊することが必要です。
トレーニングのポイント
筋肥大を効率的に進めるには、8〜15回で限界を感じる程度の高負荷が理想的。15回目でもう1回も上がらないと感じるくらいの重さが目安です。自重だけでは負荷が足りない場合は、ダンベルやバーベル、スミスマシンなどを活用しましょう。
セット間のインターバル(休憩時間)は1〜2分程度が推奨されます。休憩を取りすぎると筋肉への刺激が弱まり、短すぎると次のセットで十分なパフォーマンスを発揮できません。筋肉が回復しきる前に、適度な疲労が残っている状態で次のセットに移ることがポイント。
おすすめの種目と負荷の上げ方
- ダンベルカーフレイズ: 片手または両手にダンベルを持って行います。8キロ程度から始め、徐々に重量を増やしていきましょう
- スミスマシンカーフレイズ: バーに重りをつけて、高負荷をかけられます。姿勢が安定しやすく、集中してふくらはぎを鍛えられます
- バーベルカーフレイズ: 肩にバーベルを担いで行う上級者向けの方法。バランスが難しいため、十分に慣れてから挑戦しましょう
筋肥大を目指す場合、週に2〜3回のトレーニングが効果的。筋肉の回復には48〜72時間かかるため、1〜2日おきに実施するのが理想的です。
脚の引き締め:15〜25回×2セットから
脚をスッキリと引き締めたい、むくみを解消したいという方には、中程度の負荷で回数を多めに行うトレーニングが向いています。脂肪を燃焼させながら筋肉に適度な刺激を与えることで、美しいラインの脚を目指せます。
トレーニングのポイント
引き締めを目的とする場合は、15〜25回を無理なくこなせる負荷に設定します。自重のみか、軽めのダンベル(2〜4キロ程度)で十分効果が得られます。大切なのは、正しいフォームを保ちながら、筋肉の収縮とストレッチを丁寧に繰り返すこと。
セット間のインターバルは30秒〜1分程度と短めに設定し、軽く息が上がる程度の運動強度を保ちましょう。これにより、有酸素運動的な効果も加わり、脂肪燃焼が促進されます。
おすすめの種目と実践方法
- 基本の立ちカーフレイズ: 自宅で手軽に実践でき、毎日の習慣にしやすい方法。歯磨き中や料理の待ち時間など、スキマ時間を活用するのもおすすめ
- シーテッドカーフレイズ: 座った状態で行えるため、デスクワーク中でも実践可能。ヒラメ筋を中心に、むくみ解消に効果的
- フルレンジカーフレイズ: 可動域を広げることで、筋肉の柔軟性も高まり、より引き締まった見た目に近づけます
引き締め目的の場合は、毎日行っても問題ありません。軽い負荷であれば筋肉の回復も早いため、継続的に刺激を与えることでより効果が高まります。有酸素運動やストレッチと組み合わせることで、さらに引き締め効果がアップするでしょう。
パフォーマンス向上:8〜12回×3セットから
スポーツのパフォーマンスを向上させたい、ジャンプ力や瞬発力を高めたいという方には、爆発的なパワーを引き出すトレーニングが効果的です。筋力だけでなく、神経と筋肉の連携を高めることがポイント。
トレーニングのポイント
パフォーマンス向上には、8〜12回で限界を感じる高負荷と、瞬発的な動きを組み合わせることが重要です。ただし、重量を追求するだけでなく、動作のスピードや爆発力も意識しましょう。かかとを勢いよく上げる、素早く下ろすといったダイナミックな動きが、スポーツに必要な筋力を養います。
セット間のインターバルは2〜3分程度と長めに取り、筋肉を十分に回復させてから次のセットに臨むことが大切。完全に回復した状態で最大限のパワーを発揮することで、神経系の発達も促されます。
おすすめの種目と実践方法
- 片脚カーフレイズ: 片足に集中的に負荷をかけることで、バランス感覚と筋力の両方を強化できます。スポーツでは片足で踏み切る動作も多いため、実践的なトレーニング
- ドンキーカーフレイズ: 体を前傾させた姿勢で行うことで、腓腹筋に強い刺激を与えられます。瞬発力の向上に効果的
- アンクルホップ: ジャンプ動作を取り入れることで、実際のスポーツ動作に近い形で鍛えられます。足首の安定性も高まり、ケガの予防にもつながります
パフォーマンス向上を目指す場合は、週に3〜4回のトレーニングが理想的。ただし、高強度のトレーニングになるため、筋肉痛が残っている間は無理をせず、回復を優先しましょう。トレーニング後のストレッチやアイシングも、パフォーマンス維持には欠かせません。
カーフレイズは毎日やるべき?
カーフレイズを始めたばかりの方や、効果を早く出したいと考えている方は、「毎日やった方が良いのか」と疑問に思うかもしれません。実は、トレーニングの頻度は目的や負荷の強さによって異なります。ここでは、最適なトレーニング頻度について解説します。
- 基本は週2〜3回が目安
- やりすぎはけがやパフォーマンス低下につながる
自分の体調や目的に合わせて、適切な頻度でトレーニングを継続しましょう。
基本は週2〜3回が目安
カーフレイズの理想的なトレーニング頻度は、基本的に週2〜3回、つまり1〜2日おきの実施が推奨されています。これは、筋肉の成長と回復のメカニズムに基づいた頻度です。
超回復の仕組み
トレーニングによって筋肉には微細な傷がつき、その傷を修復する過程で筋肉は以前よりも強く大きくなります。この現象を「超回復」と呼び、一般的に24〜48時間、場合によっては72時間かかるとされています。筋肉が十分に回復する前に再びトレーニングを行うと、かえって筋肉を痛めたり、成長を妨げたりする可能性があります。
そのため、筋肥大やパフォーマンス向上を目的とした高負荷のカーフレイズを行う場合は、少なくとも1日、できれば2日の休息を挟むのが効果的。月曜日にトレーニングしたら、次は水曜日か木曜日というペースが理想的でしょう。
毎日行っても良いケース
ただし、すべてのカーフレイズが毎日NGというわけではありません。以下のような場合は、毎日実施しても問題ないとされています。
- 軽い負荷の自重トレーニング: ダンベルなどを使わず、自分の体重のみで行う基本的な立ちカーフレイズは、負荷が比較的軽いため毎日行っても大丈夫
- 引き締め目的の低強度トレーニング: むくみ解消や血流改善を主な目的とした、15〜25回程度の軽めのトレーニングは、毎日の習慣にしても良いでしょう
- 運動習慣をつけたい初心者: トレーニングを習慣化することを最優先にしたい場合、まずは毎日少しずつ取り組むのも一つの方法
初心者の方や、日常の運動習慣をつけたい方にとっては、正しいフォームで無理なく続けられる範囲であれば、毎日実施しても特に問題はありません。大切なのは、自分の体の状態をよく観察し、筋肉痛や疲労が残っている場合は無理をしないことです。
やりすぎはけがやパフォーマンス低下につながる
「早く効果を出したい」という思いから、高頻度・高負荷でトレーニングを続けてしまうと、かえって逆効果になることがあります。やりすぎによるリスクを理解し、適切な休息を取ることも、トレーニングの一部として重要です。
オーバートレーニングのリスク
筋肉が回復しきらないうちに繰り返しトレーニングを行うと、「オーバートレーニング症候群」と呼ばれる状態に陥る可能性があります。これは、慢性的な疲労が蓄積し、以下のような症状が現れる状態。
- 筋肉痛が長引く、または悪化する
- トレーニングのパフォーマンスが低下する
- 疲労感が抜けず、日常生活にも支障が出る
- 睡眠の質が低下する
- やる気や集中力が低下する
特に、高負荷のダンベルカーフレイズやスミスマシンを使ったトレーニングを毎日行うと、筋肉だけでなく、腱やアキレス腱にも過度な負担がかかります。アキレス腱炎や足底筋膜炎といったケガのリスクも高まるため、注意が必要です。
適切な休息の重要性
筋肉は休んでいるときに成長します。トレーニング中ではなく、休息中にこそ筋繊維が修復され、以前よりも強く太くなるのです。そのため、トレーニングと同じくらい、休息も重要な要素として捉えましょう。
効果的な休息のポイントは以下の通りです。
- 筋肉痛がある日は無理をしない: ふくらはぎに痛みや張りを感じる場合は、完全に回復するまで休むか、軽めのストレッチにとどめる
- 睡眠をしっかり取る: 筋肉の回復には質の良い睡眠が不可欠。7〜8時間の睡眠を心がけましょう
- 栄養補給を怠らない: タンパク質を中心に、バランスの良い食事を摂ることで、筋肉の修復が促進されます
- アクティブレスト(積極的休養)を取り入れる: 完全に動かないのではなく、軽いウォーキングやストレッチなど、血流を促す程度の軽い運動も効果的
また、トレーニングの強度を調整することも大切です。高負荷のトレーニングを週2〜3回行う一方で、別の日には軽めのカーフレイズやストレッチを取り入れるといった、メリハリのあるスケジュールが理想的。全身のバランスを考え、上半身や他の下半身の筋肉を鍛える日を設けるのも良いでしょう。
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今すぐ会員登録をするカーフレイズは意味ない?効果が出にくい理由
「カーフレイズを続けているのに、なかなか効果が実感できない」と感じている方もいるかもしれません。しかし、カーフレイズ自体が効果のないトレーニングというわけではなく、やり方に問題がある可能性が高いです。効果が出にくい主な理由を理解し、正しい方法で実践することで、確実に結果は現れます。
効果が出にくい代表的な理由は以下の3つ。
可動域が小さい
反動を使っている
正しいフォームでできていない
それぞれの原因と改善方法を詳しく見ていきましょう。
可動域が小さい
カーフレイズで効果が感じられない最も多い原因が、可動域(関節が動く範囲)の狭さです。かかとを十分に上げ下げせず、中途半端な動きで繰り返していると、筋肉への刺激が不十分になってしまいます。
可動域が狭くなる原因
多くの場合、以下のような動きになっていることがあります。
- かかとを上げきらず、つま先立ちが浅い状態で止めている
- かかとを下ろすときに、床についてしまっている
- 上げ下げの幅が毎回バラバラで、一定の可動域を保てていない
可動域が狭いと、筋肉の収縮(縮む動き)と伸展(伸びる動き)が十分に行われません。カーフレイズの効果は、この収縮と伸展を最大限に引き出すことで得られるため、中途半端な動きでは筋肉が成長しにくいのです。
改善方法
可動域を広げるためには、以下のポイントを意識しましょう。
- かかとを限界まで上げる: つま先立ちになったとき、「これ以上は上がらない」と感じるところまでしっかりと上げます。背伸びをするイメージで、ふくらはぎが強く収縮するのを感じましょう
- かかとは床につけない: 下ろすときは、床につく直前で止めることがポイント。常にふくらはぎに負荷がかかっている状態を保つことで、筋肉への刺激が持続します
- 段差を利用する: 階段や台の端につま先を乗せてフルレンジカーフレイズを行うと、かかとを台よりも低い位置まで下ろせるため、可動域が大幅に広がります
可動域を広げることで、筋肉のストレッチと収縮の範囲が拡大し、より大きな力を発揮できるようになります。その結果、トレーニング効果が飛躍的に高まるでしょう。
反動を使っている
カーフレイズを勢いや反動に頼って行っていると、筋肉への負荷が十分にかからず、効果が半減してしまいます。特に回数を多くこなそうとするあまり、テンポが速くなりすぎているケースがよく見られます。
反動をつけて素早く上げ下げすると、以下のような問題が生じます。
- 筋肉ではなく、勢いで体を持ち上げてしまうため、ふくらはぎへの刺激が弱まる
- 筋肉が収縮・伸展する時間が短くなり、十分な負荷がかからない
- 腱やアキレス腱に余計な衝撃が加わり、ケガのリスクが高まる
トレーニングの質を高めるには、回数よりも「いかに筋肉に効かせるか」が重要。反動を使った10回よりも、ゆっくりと丁寧に行った5回の方が、はるかに高い効果が得られます。
改善方法
反動を使わず、筋肉でコントロールしながら動作を行うことが大切です。
- 上げるときに3〜4秒かける: かかとをゆっくりと持ち上げ、ふくらはぎの筋肉が収縮していくのを意識しながら動かします
- 下ろすときも3〜4秒かける: 重力に任せて一気に下ろすのではなく、ゆっくりとコントロールしながら下ろすことで、筋肉への負荷が持続します
- 最高点で1〜2秒キープ: かかとが最も高くなった位置で静止し、ふくらはぎがギュッと収縮している感覚を味わいましょう。このキープが筋肉への刺激を強める重要なポイント
「ゆっくり上げて、キープして、ゆっくり下ろす」というリズムを守ることで、筋肉が常に緊張状態に保たれ、効率的なトレーニングが実現します。最初は回数が減ってしまうかもしれませんが、質を重視した動きの方が確実に効果が現れるでしょう。
正しいフォームでできていない
カーフレイズはシンプルな動作だからこそ、フォームの細かいズレが効果に大きく影響します。姿勢やバランスが崩れていると、ふくらはぎ以外の筋肉に負荷が分散してしまい、目的の筋肉を十分に鍛えられません。
効果が出にくい人に共通するフォームの問題点は以下の通りです。
- 背中が丸まっている: 猫背の状態で行うと、重心が前に偏り、ふくらはぎへの負荷が逃げてしまいます
- 膝が曲がっている: 膝を曲げた状態では腓腹筋に十分な刺激が入らず、主にヒラメ筋だけが働くことになります(立位の場合は膝を伸ばすのが基本)
- 左右のバランスが悪い: 無意識に利き足に体重を乗せていると、片方のふくらはぎだけが鍛えられ、筋力に偏りが生じます
- 体が前後に揺れている: 体幹が安定していないと、バランスを取るために余計な筋肉を使ってしまい、ふくらはぎへの集中力が低下します
改善方法
正しいフォームを身につけるためには、以下のポイントを意識しましょう。
- 背筋をまっすぐに保つ: 胸を張り、肩甲骨を軽く寄せるイメージで立ちます。目線は正面を向き、顎を引きすぎないように注意
- 膝をしっかり伸ばす: 立位のカーフレイズでは、膝を伸ばした状態をキープ。これにより腓腹筋に効果的に負荷がかかります(シーテッドカーフレイズの場合は膝を曲げた状態が正解)
- 体の軸を意識する: 頭からかかとまで一直線になるよう、体幹に力を入れて安定させます。壁に手を添える場合も、寄りかからず軽く触れる程度に
- 足裏全体で均等に押す: 親指の付け根(拇指球)を中心に、足の指5本すべてで均等に地面を押すイメージ。親指だけ、または小指だけに偏らないよう注意しましょう
フォームが正しいかどうか不安な場合は、鏡の前で確認したり、スマートフォンで動画を撮影して自分の動きをチェックしたりするのも効果的。最初は回数を減らしてでも、正しいフォームを体に覚え込ませることが、長期的な成果につながります。
また、どうしても自分では判断が難しい場合は、ジムのトレーナーに一度フォームをチェックしてもらうのもおすすめです。プロの目から見たアドバイスを受けることで、劇的に効果が変わることもあります。
組み合わせトレーニングでカーフレイズの効果を高めよう
カーフレイズ単体でも効果的ですが、他のトレーニングと組み合わせることで、さらに効率的にふくらはぎを鍛えられます。ここでは、効果を最大化するための組み合わせ方を紹介します。
下半身トレーニングとの組み合わせ
ふくらはぎだけでなく、太ももやお尻も一緒に鍛えることで、下半身全体の筋力バランスが向上します。
- スクワット + カーフレイズ: スクワットで太ももとお尻を鍛えた後、カーフレイズで仕上げる。基礎代謝アップにも効果的
- ランジ + カーフレイズ: 片足ずつ鍛えるランジと片脚カーフレイズを組み合わせ、左右のバランスを整える
- レッグプレス + カーフレイズ: ジムなら同じマシンで効率的に太ももとふくらはぎを連続して鍛えられます
有酸素運動との組み合わせ
筋トレに有酸素運動を加えることで、脂肪燃焼効果が高まり、引き締め効果がアップします。
- ウォーキング: カーフレイズ後に20〜30分のウォーキングで血流を促進し、疲労回復を早める
- ジョギング: より高い負荷で実践的な筋力を養える。カーフレイズで鍛えた筋肉を走る動作で活かせます
- サイクリング: 軽めの運動として、トレーニング後のアクティブレスト(積極的休養)に最適
筋肥大を目指す場合は筋トレを先に、脂肪燃焼重視なら軽い有酸素運動で体を温めてから筋トレを行うのがおすすめです。
ストレッチで効果を高める
トレーニング後のストレッチは、柔軟性向上やケガ予防、疲労回復に欠かせません。
- 壁を使ったストレッチ: 壁に手をつき、片足を後ろに引いてかかとを床につけたまま体重を前へ。左右各30秒
- 座位でのストレッチ: 床に座って脚を伸ばし、タオルでつま先を手前に引き寄せる
- ダウンドッグ: ヨガのポーズで、ふくらはぎ全体を深く伸ばせます
トレーニング直後に5〜10分程度、リラックスした状態でゆっくりと筋肉を伸ばしましょう。
全身バランスを考えたスケジュール例
上半身と下半身を交互に鍛えることで、効率的に全身を強化できます。
- 月・木曜:下半身(カーフレイズ、スクワットなど)+ 有酸素運動
- 火・金曜:上半身(腕立て伏せ、ダンベルトレーニングなど)
- 水・土曜:軽めの運動やストレッチ
- 日曜:完全休養
このように組み合わせを工夫することで、カーフレイズの効果を最大限に引き出せます。自分の目的や生活スタイルに合わせて、最適な組み合わせを見つけてください。
自分に合ったトレーニング仲間は「トレマッチ」で見つけよう
カーフレイズを効果的に続けるには、正しいフォームの維持とモチベーションの継続が欠かせません。しかし、一人でトレーニングしていると「このやり方で本当に効いているのかな」と不安になったり、続ける意欲が薄れてしまうことも。
そんな時におすすめなのが、トレーニングパートナー探しアプリ「トレマッチ」です。
トレマッチを使えば、同じように体を鍛えたい、理想の体型を目指したいという仲間と簡単につながれます。トレーニング経験や目標、利用しているジムや都合の良い時間帯など、あなたの条件に合った相手を検索できるため、長く一緒にトレーニングできるパートナーが見つかりやすいのが魅力です。
互いにフォームを確認し合ったり、励まし合いながら取り組むことで、一人では味わえない達成感と継続力が手に入ります。「モチベーションが続かない」「誰かと一緒に頑張りたい」という方は、ぜひトレマッチで理想のトレーニング仲間を探してみてください。