「きゅっと引き締まった美しいヒップラインを手に入れたい」「垂れ下がったお尻をなんとかしたい」。そんな願いを持つ方におすすめなのが、ヒップスラストというトレーニングです。
ヒップスラストは、お尻の筋肉を集中的に鍛えられる種目。特に初心者の方や女性の方でも取り組みやすく、効果を実感しやすいのが大きな魅力となっています。ジムはもちろん、自宅でも実践できる方法があるため、ライフスタイルに合わせて継続しやすいトレーニングです。
この記事では、ヒップスラストの基本的な知識から、具体的なやり方、そして効果を最大限に引き出すコツまで、わかりやすく解説していきます。理想のヒップラインを目指す第一歩として、ぜひ参考にしてください。
ヒップスラストってどんなトレーニング?
ヒップスラストは、ベンチや台に背中の上部を乗せ、お尻を上下に動かすトレーニング種目です。この動きによって、お尻の筋肉に効率的に負荷をかけることができます。
主な特徴として、以下の2点について詳しく見ていきましょう。
- 大臀筋をメインに鍛える種目
- スクワットやデッドリフトとの違い
大臀筋をメインに鍛える種目
ヒップスラストで主に鍛えられるのは、お尻の大部分を占める「大臀筋(だいでんきん)」という筋肉です。大臀筋は体の中でもトップクラスに大きな筋肉で、ヒップラインの形を作る重要な役割を担っています。
この大臀筋をしっかり鍛えることで、キュッと引き締まった上向きのお尻や、丸みのある美しいヒップラインを手に入れることが可能に。また、40代以降に多く見られる「垂れ尻」の予防にも効果的です。
さらに、ヒップスラストは太ももの裏側にある「ハムストリングス」という筋肉群も同時に刺激できます。お尻と太ももの境目がはっきりすることで、足長効果も期待できるのが嬉しいポイント。補助的に太ももの前側や背中の筋肉も使うため、下半身全体の筋力アップにもつながります。
スクワットやデッドリフトとの違い
下半身を鍛えるトレーニングといえば、スクワットやデッドリフトを思い浮かべる方も多いでしょう。これらの種目とヒップスラストの大きな違いは、お尻への負荷の集中度にあります。
スクワットは太ももの前側(大腿四頭筋)や太ももの裏側に、デッドリフトは腰や背中全体に負荷が分散されやすい特徴があります。一方、ヒップスラストは股関節を最大限に使う動作により、お尻の筋肉にピンポイントで負荷をかけることが可能です。
「スクワットをしても太ももばかりに効いてしまう」「腰に負担を感じやすい」といった悩みを持つ方でも、ヒップスラストなら比較的お尻への効果を感じやすいのが特徴。また、重い重量を扱いやすい種目でありながら、腰への負担が少ないため、安全に高強度のトレーニングができるのも大きなメリットといえます。
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今すぐ会員登録をするヒップスラストで鍛える部位とその効果
ヒップスラストは単にお尻を鍛えるだけでなく、体全体に様々なメリットをもたらすトレーニングです。ここでは、具体的にどの部位に効果があるのか、そしてどのような変化が期待できるのかを詳しく見ていきましょう。
主な効果として、以下の5つが挙げられます。
- 大臀筋やハムストリングスへの刺激
- 体幹の安定性向上
- 姿勢の改善
- ヒップアップ効果
- 他のトレーニング種目のパフォーマンス向上
大臀筋やハムストリングス
ヒップスラストのメインターゲットは、お尻の大部分を占める大臀筋です。この筋肉は体の中でも特に大きな筋肉群のひとつで、お尻の形を決定づける重要な存在となっています。
ヒップスラストの動作では、股関節を伸ばす動きを通じて大臀筋に強い刺激を与えることが可能。特にお尻の下側、太ももとの境目付近に効果的に負荷がかかるため、お尻と脚の境界線をはっきりさせる効果があります。
また、太ももの裏側にあるハムストリングスにも補助的な刺激が入ります。ハムストリングスは膝を曲げたり、股関節を伸ばしたりする際に働く筋肉群。大臀筋とハムストリングスを同時に鍛えることで、お尻から太もも裏にかけてのラインが美しく整い、後ろ姿全体の印象が大きく変わります。
さらに、動作を安定させるために太ももの前側(大腿四頭筋)や背中の筋肉(脊柱起立筋)も使われるため、下半身全体をバランスよく強化できるのが魅力です。
体幹が安定する
ヒップスラストを正しいフォームで行うには、体幹の安定性が欠かせません。お尻を持ち上げる際、お腹にしっかりと力を入れて体を支える必要があるためです。
この動作を繰り返すことで、お腹周りの深層筋である腹横筋や、体を支える腹筋群が自然と鍛えられます。腹横筋は「天然のコルセット」とも呼ばれ、体幹を内側から支える重要な役割を担っている筋肉。これが強化されることで、日常生活での姿勢維持や、重いものを持ち上げる際の安定性が向上します。
体幹が安定すると、他のトレーニングを行う際にもフォームが崩れにくくなり、より効率的に筋肉を鍛えられるようになるのもメリットといえるでしょう。
姿勢改善にもつながる
デスクワークやスマートフォンの使用が増えた現代では、多くの方が姿勢の悪化に悩んでいます。特に骨盤が後ろに傾く「骨盤後傾」や、猫背になりやすい傾向があります。
ヒップスラストで大臀筋を鍛えることは、こうした姿勢の問題改善にも効果的です。大臀筋には骨盤を正しい位置に保つ働きがあり、この筋肉が弱いと骨盤が後ろに傾きやすくなってしまいます。
お尻の筋肉がしっかり機能するようになると、骨盤が自然と正しい位置に戻り、背筋が伸びた美しい姿勢を保ちやすくなります。姿勢が改善されることで、腰痛や肩こりの予防・軽減も期待できるため、デスクワークが多い方には特におすすめです。
ヒップアップ効果
ヒップスラストの最も分かりやすい効果が、このヒップアップ効果でしょう。お尻の筋肉が鍛えられることで、垂れ下がっていたお尻の位置が上がり、キュッと引き締まった印象になります。
お尻の位置が上がると、相対的に太ももの見える長さが長くなるため、足長効果も得られるのが嬉しいポイント。スタイル全体のバランスが良く見え、パンツやスカートのシルエットも美しく決まるようになります。
また、丸みのある立体的なヒップラインを作ることができるため、メリハリのあるボディラインを目指す方には最適。年齢とともに失われがちなお尻のボリュームを取り戻す効果も期待できます。
他種目のパフォーマンス向上
ヒップスラストでお尻の筋力が向上すると、他のトレーニング種目でのパフォーマンスも大きく改善されます。
例えば、スクワットやデッドリフトといった代表的な下半身トレーニングでは、お尻の筋肉が重要な役割を果たします。大臀筋がしっかり機能することで、より高重量を扱えるようになったり、フォームが安定したりといった効果が現れるでしょう。
さらに、日常生活やスポーツにおいても効果は絶大です。歩く、走る、階段を上る、ジャンプするといった動作のほとんどは、お尻の筋肉が関わっています。大臀筋が強化されることで、これらの動作がスムーズになり、疲れにくくなる効果も。
スポーツをされている方なら、走る速度が上がったり、ジャンプ力が向上したりといった競技パフォーマンスの向上も期待できます。下半身の力を上半身に伝える際にも、お尻の筋肉は重要な役割を担っているため、全身を使った動作の質が高まるのです。
ヒップスラストの基本メニュー
ヒップスラストを始める際、どのくらいの回数やセット数で行えばいいか迷う方も多いでしょう。効果を最大限に引き出すには、自分のレベルや目的に合わせた適切なメニュー設定が大切です。
ここでは、レベル別に推奨されるメニューをご紹介します。
- 初心者向け:8〜12回×3セットから
- 中級者向け:10〜15回×4セットから
- 女性向け:15〜20回×3セット
初心者向け:8〜12回×3セットから
ヒップスラストを始めたばかりの初心者の方は、まず正しいフォームを身につけることが最優先。無理に高重量を扱おうとせず、動作をしっかり習得することから始めましょう。
初心者には、8〜12回を1セットとし、これを3セット行うメニューがおすすめです。8〜12回で「もうこれ以上できない」と感じる程度の重量を選んでください。最初は自分の体重だけを使った「自重トレーニング」から始めるのも良い選択肢です。
自重でも物足りなくなってきたら、ダンベルを使用してみましょう。男女ともに10kg程度のダンベルから始めるのが目安となります。フォームが安定してきたら、徐々に重量を増やしていくのが理想的な進め方です。
セット間の休憩時間は30〜60秒程度を目安に。あまり長く休みすぎると筋肉への刺激が弱まってしまうため、程よい休憩を心がけましょう。週に1〜2回の頻度で実施し、筋肉にしっかりと回復期間を与えることも忘れずに。
中級者向け:10〜15回×4セットから
ヒップスラストの動作に慣れてきた中級者の方は、トレーニングの強度を少しずつ上げていく段階です。このレベルでは、筋力向上と筋肥大の両方を狙ったメニューが効果的となります。
中級者には、10〜15回を1セットとし、4セット行うメニューをおすすめします。初心者向けよりもセット数を増やすことで、お尻の筋肉により多くの刺激を与えることが可能に。重量は10〜15回で限界を迎える程度に設定してください。
このレベルになると、バーベルを使ったトレーニングに挑戦するのも良いでしょう。ジムにあるスミスマシンを活用すれば、バーベルの軌道が安定するため、より高重量を安全に扱えます。女性なら30kg前後、男性なら40〜60kg程度から始めて、慣れてきたら段階的に重量を上げていきましょう。
中級者になると筋肉への負荷も大きくなるため、トレーニング後のケアも重要です。ストレッチや軽いマッサージを取り入れて、筋肉の回復を促すことを忘れずに。
女性向け:15〜20回×3セット
ヒップアップや美しいボディラインを目指す女性には、やや高回数で行うメニューが特におすすめです。筋肉を大きくしすぎず、引き締まったお尻を作るには、この回数設定が効果的となります。
女性向けには、15〜20回を1セットとし、3セット行うメニューが最適。15〜20回で「きつい」と感じる程度の重量を選んでください。この回数設定なら、筋肉のサイズを過度に大きくすることなく、キュッと引き締まったヒップラインを作ることができます。
重量はそこまで重くなくても大丈夫です。軽めの重量でも、回数を増やして丁寧に動作を行うことで十分な効果が得られます。ダンベルなら8〜15kg、バーベルなら20〜40kg程度から始めて、フォームを崩さない範囲で調整しましょう。
週に1〜2回の実施頻度を守り、トレーニング日の間には必ず休息日を設けることが大切です。筋肉は休んでいる間に成長するため、焦らずコツコツと続けることが美しいヒップラインへの近道となります。
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今すぐ会員登録をするヒップスラストはあまり効果ない?
「ヒップスラストを続けているのに、なかなか効果が実感できない」という声を耳にすることがあります。しかし、正しい方法で継続すれば、ヒップスラストは確実に効果が現れるトレーニングです。
効果を感じられない場合、いくつかの原因が考えられます。以下の2つのポイントを確認してみましょう。
- 正しいフォームで行えているか
- 十分な期間継続できているか
正しく行えば効果はある
ヒップスラストで効果を感じられない最も多い原因は、フォームが正しくないことにあります。動作自体は単純に見えますが、実はお尻の筋肉にしっかり効かせるには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があるのです。
まず確認したいのが、かかとで床を押す意識を持てているかどうか。つま先で地面を蹴ってしまうと、太ももの前側に負荷が逃げてしまい、お尻への効果が半減してしまいます。お尻を持ち上げる際は、かかとで床を強く踏み込むイメージを持ちましょう。
また、お尻を持ち上げる高さも重要なポイント。肩から膝までが一直線になる位置で1〜2秒静止し、お尻の筋肉をギュッと締めることで、大臀筋に最大限の刺激を与えることができます。腰を反らせすぎると腰への負担が増え、お尻への効果も薄れてしまうため注意が必要です。
トレーニング頻度も効果に大きく影響します。週2回程度の実施が理想的で、トレーニングの間には必ず休息日を設けましょう。お尻の筋肉は体の中でも大きな筋肉であるため、回復には十分な時間が必要となります。
セット間の休憩時間も見直してみてください。60〜90秒を目安に休憩を取ることで、筋肉に適度な刺激を与えながら、次のセットに備えることができます。休みすぎても短すぎても効果が落ちてしまうため、この時間配分を意識することが大切です。
重量設定が適切でない場合も、効果を実感しにくくなります。軽すぎる重量では筋肉への刺激が不足し、重すぎる重量ではフォームが崩れて他の部位に負荷が逃げてしまうことに。設定した回数をギリギリこなせる程度の重量を選ぶことが、効果を引き出すカギとなります。
中長期で成果が表れる
ヒップスラストは即効性のあるトレーニングではありません。筋肉の成長には時間がかかるため、最低でも2〜3ヶ月は継続する必要があることを理解しておきましょう。
多くの方が「1週間や2週間で効果が出ない」と感じて諦めてしまいますが、これは非常にもったいないこと。筋肉は小さなダメージと回復を繰り返しながら、少しずつ成長していきます。目に見える変化が現れるまでには、ある程度の期間が必要なのです。
効果を実感するタイミングは人それぞれですが、一般的には以下のような経過をたどります。最初の2〜3週間は、お尻の筋肉を使う感覚が養われる時期。この段階では見た目の変化はまだ小さいものの、トレーニング後にお尻に心地よい疲労感を感じられるようになってきます。
1〜2ヶ月経つと、お尻に少しずつ変化が現れ始める時期に。鏡で見たときに「なんとなくお尻の位置が上がってきた気がする」という程度の変化かもしれませんが、確実に進歩している証拠です。
3ヶ月以降になると、明確なヒップアップ効果を実感できるようになります。パンツやスカートのシルエットが変わってきたり、周囲から「スタイルが良くなった」と言われたりすることも増えてくるでしょう。
成果を出すためには、徐々に重量を増やしていくことも欠かせません。筋肉は同じ刺激に慣れてしまうと成長が止まってしまうため、週2回程度のトレーニングを続けながら、少しずつ負荷を上げていく必要があります。
例えば、最初は自重から始めて、慣れてきたらダンベル10kg、次にバーベル20kg、30kgと段階的に重量を増やしていくイメージ。フォームを崩さない範囲で、1〜2週間ごとに2.5〜5kg程度ずつ重量を上げていくのが理想的な進め方です。
トレーニング記録をつけることも、モチベーション維持に効果的。使用重量や回数、セット数を記録しておくことで、自分の成長を可視化でき、継続する励みとなります。目に見える数字の変化が、見た目の変化につながっていくのです。
焦らず、コツコツと継続することが何より大切。週2回のトレーニングと適切な休息、そして徐々に負荷を上げていくことで、必ず理想のヒップラインに近づいていけるはずです。
ヒップスラストの正しいやり方
ヒップスラストの効果を最大限に引き出すには、正しいフォームで行うことが何よりも重要です。ここでは、自体重から軽めの負荷を使った基本的なやり方を、ステップごとに詳しく解説していきます。
正しい動作は、以下の4つのステップに分けられます。
- ベンチの高さや足の正しい位置を確認する
- バーベルを骨盤にセットし腹圧を入れる
- かかとで床を押しながらお尻を持ち上げる
- 2秒キープしゆっくり下ろす
ベンチの高さや足の正しい位置
まず、トレーニングベンチまたは安定した台を用意しましょう。ベンチの高さは膝くらい、40〜50cm程度が理想的。高すぎても低すぎても動作がやりにくくなってしまうため、適切な高さのものを選んでください。
ベンチを背にして床に座り、背中の上部をベンチに乗せます。具体的には、肩甲骨の下あたり(肩甲骨下角)がベンチに当たる位置が目安です。背中全体を乗せるのではなく、肩甲骨付近だけを支点にすることで、お尻の可動域を最大限に確保できます。
次に足の位置を調整しましょう。足幅は腰幅から肩幅程度に開き、膝は90度に曲げます。このとき、お尻を持ち上げた際に膝が90度になる位置に足を置くのがポイント。足がベンチに近すぎると膝の角度が鋭角になりすぎ、遠すぎると鈍角になってしまうため、何度か試しながら最適な位置を見つけてください。
つま先と膝の向きにも注意が必要です。両方とも30〜45度ほど外側に向けることで、お尻の筋肉がより効果的に収縮します。つま先と膝は必ず同じ方向を向くようにし、膝が内側に入らないよう意識しましょう。
足裏全体をしっかりと床につけ、安定した姿勢を作ることも大切。特にかかとはしっかり床に接地させておくことが、次のステップでお尻に効かせるための重要なポイントとなります。
バーベルを骨盤にセットし腹圧を入れる
スタートポジションができたら、バーベルまたはダンベルを骨盤の上にセットします。バーベルの場合は、股関節のやや下、太ももの付け根あたりに乗せるのが適切な位置です。
バーベルが直接当たると痛みを感じることがあるため、専用のパッドを使用するか、タオルや座布団などを挟むことをおすすめします。特に初心者の方や、まだ軽い重量で行っている段階では、クッション材を使った方が快適にトレーニングできるでしょう。
バーベルは両手でしっかりと握り、安定させます。自体重で行う場合は、両手を腰に当てるか、胸の前で組んでおきましょう。
ここで最も重要なのが、腹圧を入れることです。腹圧とは、お腹に力を入れて体幹を安定させること。深く息を吸ってお腹を膨らませ、風船を膨らませるようなイメージでお腹全体に力を入れます。
腹圧がしっかり入っていないと、お尻を持ち上げる際に腰が反りすぎてしまい、腰痛の原因となってしまいます。トレーニング中は常に腹圧を保ち続けることを意識してください。
目線も大切なポイント。顎を引いて、自分のおへそあたりを見るようにしましょう。上を向いてしまうと首や腰に余計な負担がかかるため、注意が必要です。
かかとで床を押しながらお尻を持ち上げる
準備が整ったら、いよいよお尻を持ち上げていきます。このとき、息を吐きながら動作を行うのが基本です。
お尻を持ち上げる際の最大のポイントは、かかとで床を強く踏み込むような意識を持つこと。かかとで床を押すことで、お尻の筋肉に効果的に負荷がかかります。つま先で蹴り上げてしまうと、太ももの前側に効いてしまい、お尻への刺激が弱くなってしまうのです。
腰を持ち上げるというよりも、お尻の筋肉をギュッと締めて、その力で骨盤を天井に向かって押し上げるイメージを持ちましょう。腰を反らせるのではなく、お尻の力だけで持ち上げることが重要です。
持ち上げる高さは、肩から膝までが一直線になる位置が目安。それ以上高く上げようとすると腰が反ってしまうため、一直線になったところで止めてください。
動作はゆっくりと丁寧に行いましょう。反動を使って勢いよく上げてしまうと、お尻の筋肉への刺激が弱まり、効果が半減してしまいます。2〜3秒かけてじっくりと持ち上げるくらいのスピードが理想的です。
2秒キープしゆっくり下ろす
お尻を最も高い位置まで持ち上げたら、そこで2秒間静止します。このキープの時間が、お尻の筋肉に最大限の刺激を与える重要なポイントとなるのです。
キープしている間は、お尻の穴を締めるようなイメージで、大臀筋を強く収縮させましょう。お尻がしっかり固くなっていることを感じられれば、正しく筋肉が使えている証拠です。
このとき、腰を反らせたり、お腹の力が抜けたりしないよう注意してください。腹圧を保ったまま、お尻だけに意識を集中させることが大切です。
2秒キープしたら、今度は息を吸いながらゆっくりとお尻を下ろしていきます。持ち上げるときと同じく、3〜4秒かけてゆっくりとコントロールしながら下ろすことで、お尻の筋肉に継続的な負荷をかけることができます。
ストンと落とすように下ろしてしまうと、お尻の筋肉への刺激が途切れてしまううえ、バーベルを使っている場合は大きな音が出て周囲の迷惑になることも。常にコントロールされた動きを心がけましょう。
お尻が床につく直前で止め、筋肉の緊張を保ったまま次の動作に移ります。完全に床についてリラックスしてしまうと、お尻の筋肉への刺激が途切れてしまうため、床につく寸前で止めて再び持ち上げるのがコツです。
この一連の動作を、設定した回数だけ繰り返します。すべての動作を通じて、お尻の筋肉を使っている感覚を常に意識することが、効果を最大化する秘訣となります。
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今すぐ会員登録をするヒップスラストの重量の決め方
ヒップスラストを効果的に行うには、自分に合った適切な重量を選ぶことが大切です。重量選びの基本は、目的に応じた回数設定から逆算すること。
初心者の方は、まず自分の体重だけを使った自重トレーニングから始めましょう。自重でも十分にお尻に効かせられる場合が多く、正しいフォームを身につけるのに最適です。自重に慣れてきたら、ダンベル10kg程度から負荷を加えていくのがおすすめ。
目的別の重量設定としては、筋力アップを目指す場合は8〜12回で限界を迎える重量、お尻の引き締めやヒップアップを目指す場合は15〜20回で限界となる重量を選びましょう。「限界」とは、正しいフォームを保ったまま「もう1回もできない」と感じる状態を指します。
参考として、トレーニングに慣れてきた方の平均的な重量は、女性で25〜45kg程度、男性で30〜50kg程度です。ただし、これはあくまで目安。体格や筋力レベルには個人差があるため、他人と比較する必要はありません。
重量を上げるタイミングは、設定した回数を正しいフォームで楽にこなせるようになったとき。1〜2週間ごとに2.5〜5kg程度ずつ、段階的に増やしていくのが理想的な進め方となります。フォームが崩れない範囲で、少しずつ負荷を上げていくことを心がけてください。
ヒップスラストは最強のお尻トレーニングである
ヒップスラストが「最強のお尻トレーニング」と呼ばれる理由は、お尻の筋肉に集中的に負荷をかけられる効率性にあります。スクワットやデッドリフトでは太ももや腰にも負荷が分散されがちですが、ヒップスラストは大臀筋にピンポイントで刺激を与えることが可能です。
また、初心者から上級者まで幅広く対応できる柔軟性も大きな魅力。自重から始めて、ダンベル、バーベルと段階的に負荷を上げていけるため、自分のレベルに合わせて無理なく続けられます。ジムだけでなく自宅でも実践できる点も、継続しやすい理由のひとつです。
ヒップアップや美脚効果はもちろん、姿勢改善、基礎代謝の向上、スポーツパフォーマンスの向上など、得られる効果は多岐にわたります。週2回、正しいフォームで継続すれば、2〜3ヶ月後には確実に変化を実感できるはずです。
理想のヒップラインを手に入れるために、今日からヒップスラストを始めてみませんか。焦らず丁寧に、そして楽しみながら続けることが、美しいお尻への近道となります。
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今すぐ会員登録をする合トレでヒップスラストを行うメリット
合トレ(合同トレーニング)とは、トレーニング仲間と一緒にジムでトレーニングすること。ヒップスラストを仲間と一緒に行うことで、一人では得られない多くのメリットが生まれます。
最大のメリットは、お互いのフォームをチェックし合えること。自分では見えない角度から動作を確認してもらえるため、腰が反りすぎていないか、かかとで押せているかなど、細かなポイントに気づきやすくなります。
一人トレと合トレの違いを比較すると、以下のようになります。
項目 | 一人トレ | 合トレ |
---|---|---|
フォームチェック | 自己判断のみ | お互いに確認し合える |
モチベーション | サボりがち | 約束があるから続く |
安全面 | 一人で対処 | いざという時に助け合える |
楽しさ | 孤独になりがち | 会話や励ましで楽しい |
情報交換 | ネット頼み | リアルな経験を共有できる |
また、「今日は疲れたからやめよう」という気持ちになっても、仲間との約束があれば自然と足がジムに向かうもの。モチベーション維持の面でも、合トレは非常に効果的です。
高重量を扱う際も、仲間がそばにいれば安心。万が一バーベルが上がらなくなった時にサポートしてもらえるため、一人では挑戦しづらい重量にもチャレンジしやすくなります。何より、一緒に頑張る仲間がいることで、トレーニングが楽しい時間に変わるのが合トレの魅力です。。
合トレ仲間は「トレマッチ」で見つけよう
ヒップスラストを継続するコツは、一人で頑張りすぎないこと。「今日は疲れたから休もう」「フォームが合っているか不安」そんな悩みを解決してくれるのが、トレーニング仲間の存在です。
トレマッチは、あなたと同じようにトレーニングを頑張りたい仲間を見つけられるマッチングサービス。一緒にジムに通う相手が見つかれば、モチベーションの維持も簡単になります。お互いのフォームをチェックし合ったり、励まし合ったりすることで、一人では続かなかったトレーニングが楽しい習慣に変わるはず。
「三日坊主で終わらせたくない」「誰かと一緒なら続けられそう」と感じている方は、ぜひトレマッチで合トレ仲間を探してみてください。理想のヒップラインへの道のりが、ずっと楽しくなるはずです。